こんばんは、ポスト田イット乃です。
本日は紀行文を書きます。
最初に"無意識さん"の話から
とてもスピリチュアルな話から始める。祖父がユングを研究していたので、人間には無意識があることは子どものときから常識だった。他の人はどうかは分からないけれど、私の無意識はとりわけコントロールが難しく、幼少期は全く黙るかとにかく変わったことをするのを繰り返していた。次に自分が何を始めるのか分からないのだ、とても怖い。自分が怖い。
20代は立派なメンヘラだったと思う。18歳のときに父親が難病だとわかった。大学の勉強や過酷なアルバイトは無意識を良いものにする手助けになったと思う。20代はたくさん勉強して、たくさん働いた、身体も壊した。自分の無意識に"無意識さん"と名前をつけてコントロールできるようにして少しずつ自分自身への信頼を付けてきた。自己肯定感というものかもしれない。こうして、私は家族5人で青森までいく旅費程度の富を手に入れた。
青森・岩手・山形に台風🌀直撃
このコロナ禍の期間に同年代の青森の友人が亡くなった、風邪だったとの噂だ。子ども3人との長時間の新幹線移動は辛い、だけど、お墓参りに行こう。後回しにしていたら何も出来なくなる。7月中旬に苦労して新幹線のチケットをとり墓参りにキャンプに渓流リゾートと盛りだくさんの旅程を立てた。そして、旅行数日前に台風が直撃することが分かった。「法事だから行くしかないよな」夫とそう言い合い行くことにした。
1日目は墓参りをしてテント貸出付きテントサイト3,750円の早掛レイクサイドキャンプ場に泊まる予定であった。泊まりたかった。キャンプ場をキャンセルをして、ドーミーイン弘前を予約。5人で約44,000円、とても痛い臨時出費だったが、ウェルカム🍎ジュースやサウナ、朝食ビュッフェと十二分のおもてなしを受けた。京都に帰ってから株主優待があるホテルと知り株式購入予定リストに入れた。
晴れてる内にお墓参り🌊🗻
長時間の新幹線移動になんとか子どもたちは耐えた。台風の影響か八戸を超えると乗客が半分に減り気楽になった。長いトンネルを抜けると霧深い森が延々と見えて、青森という土地の名前を実感して感動した。レンタカーで走る曇りの青森の道は涼しく、岩木山のふもとの風が心地よかった。海のそばの寺院の墓地に眠る友人の元に付いたときは晴れており、お墓の掃除をして花をそなえた。彼にふさわしい、いい所だ。岩木山は雲の奥に隠れていて見えず、彼の死を悼む気持ちに寄り添ってくれた。
街道を気持ちよく通り弘前の街へ。街の雰囲気が最高だ、夕食をとった呑み喰い蔵座敷川丁もとても満足した。ボウリングカラオケサウナ焼肉店が集まるビルに、クラブやバーがたくさん集まるビル。大きなビルにお店が何十軒と詰まっていた。雪にとざされる青森の冬の大人の1番の楽しみなのだろう。もしも、いつか京都の何もかもが嫌になったら移住したい。
SNS観が変わった話
さて、紀行文はこのくらいにして本題だ。
台風の進路だけ見ていた私は「恐山が私たちを呼んでいる」と夫にLINEをした。下北半島には台風は来ない、しかし、恐山は一日中雨。この機会を逃すと行くことはないだろう。行くことにした、そう私には"無意識さん"がついてる。写真に写る黄色い肩掛けカバンに、33,000円で割れた画面を修理したばかりのスマホを写真を撮るために入れた。門前で麩入りラーメンで昼食を済ませて参拝料を払い40分程度の恐山参拝へ。気温は真夏、雨具などはない。山男の夫には雨降ってるから行くのを止めるという選択肢がない。
恐山は美しかった
1番心に残ったのが極楽浜からの帰途に、雨のせいで歩かない子どもをおぶって見上げたお地蔵様の後ろ姿である。全身濡れている、子どもも泣いている、だけども見上げるとお地蔵様がいる、美しい極楽浜を維持するお地蔵様がいる。立派な宗教体験であった。旅から帰っても何度かその後ろ姿を思い出す、ただの石像だけども強い憧れの気持ちを持った。
持っていったスマホに1本線が入った、そのうち紺色の大きなシミがついた、日を追うごとにシミが広がった。この5年近く私とSNS活動を共にしたスマホは次の写真のようになった。修理品でずぶ濡れだから仕方がないのか?新しいスマホに、恐山僧侶のYahoo記事が届いていて、「SNSに対話はない」と書いてあった。初期不良ではないとの修理店の返答に、何かの思し召しだと思うことにして家の神棚の社の裏に画面が見れなくなったスマホを置いた。SNSで限界まで対話を頑張ってみた、友達も増えた。だけどこれからは、同じくらいリアルでの対話を大切にしよう。
奥入瀬渓流ホテルは家族旅行に丁度いい
残り2日は運良くとれた星野リゾートの奥入瀬渓流ホテルへ。ずぶ濡れの靴を途中のコインランドリーで洗ったものの乾燥をフロントに依頼した。渓流沿いはぬかるむので長靴貸し出しサービスがあるのがとてもいい。家族で渓流沿いを6キロ歩いた。帰りには完全に乾いた靴を用意してくれていた。
⬆️濁流の奥入瀬渓流、珍しいらしい。
⬆️天然のジャングルクルーズ
「さすが国定公園、ゴミひとつ落ちてなかったな」夫の言葉に気付かされた、昨日の恐山だってゴミはなかった。美しい世界はそこを訪れる人一人一人が作っているのだ。SNSだって同じだね。他にも、間で見ていた海外ドラマのAJLTの話をしたいけれど今日はここまで。
旅行と海外ドラマAJLTのお陰でSNS活動を変えたくなったので、はあちゅうさんが昔書いた旅で人生は変わらないと断言した文章を読み直した。それは"海外まで行かなくても鎌倉の大仏でも見て変えろよ"みたいな内容で、もしかしたらはあちゅうさんも鎌倉の大仏を見て人生変わったのかもしれないと感じた。面白い文章だった。私は青森の恐山のお地蔵様を見てSNS観が変わった。はあちゅうさんも面白い文章書いていたのだから頑張ってね!
お読み下さりありがとうございました。